あるギタリストS氏がスタジオにやって来ました。
ある業界人の紹介で頼んでもいないのに「弾かせてくれ」と押しかけて来たのですが・・。
しょうがなくやってもうらパートはガットギター。
ナイロン弦のアコギです。
ケースから取り出すなり
「ここからお願いします」と
ラインアウトを指差しています。
ガットギターはマイクで録音するのが当たり前の楽器ですが
ギタリストがラインでお願いしますと言ったのを初めて見ました。
私「マイクで録りますよね?」
S氏「いつもラインで録音してますけど。」
私「マイクで録りますよね?普通・・」
S氏「最近エイ○ックスの仕事多いんで」
・・・・・意味不明です。
特定のクライアントがダンス・テクノばかり作っていてその仕事を多くやっているからなんて理由でマイク録音しなくていい理由は成立しません。
第一 こっちは呼んでいないしな・・。
まあ普通にマイク立てて録音しましたが
後日談でS氏は私のことをスゴーク怖いエンジニアだと思ったそうです。
ちなみにS氏は大分年上です。
なんでもスタジオに入ってきたときにミュージシャンへの意見を言っている私が ひじょーーに怖かったらしいです。
しかも自分にも駄目出しをしてきた事が気にさわったようです。
・・・えーとまとめ。
ミュージシャンは自分の出音に責任を持ちましょう。
きちんとした録音でアコギをライン録音だけするなんてはっきり言って邪道です。
同じようにエレキギターも様々な事情でライン録りする事は多いですが、あくまでクライアントの望んだ場合や予算、設備的な事がある場合のみ、が基本です。
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基本とか邪道なんてやってみないとわからないのに
返信削除>kainicolさん
返信削除ナイロン弦ギターのレコーディングはマイク録音が基本です。
ライブ録音やよっぽどの事があるか 特別エフェクトをかけたりする事が必要な場合意外はラインなんて使用しませんよ。
やってみないとわからない というご意見ですが
やってみている からそう書いています。
ご自分のガットギターの音がマイク録音よりライン録音の方が好きならそれでもいいと思います。
ただし自分の作品だけに限った話ですのでご理解下さい。