奥田民生ニューアルバム OTRL

ユニコーンのボーカルの奥田民生
みなさんご存知だと思いますがその奥田民生がニューアルバムをリリースします。



Okuda
Tamio
Recording
Live

の略だそうです。

ライブ会場で1日1曲を1人で全パートレコーディングしていくという
ライブなのか何なのかわからない企画です。

しかもその音源がアルバムで発売されるという前例のないCDなのです。

ここで疑問

「奥田民生は何故このようなCDを作ろうと思ったのか?」

それは本人がインタビューで答えていますが 一般の人にはうまく伝わっていないのではないかと思い この記事を書いています。


●民生さんはこう言っています
「最近はデジタルで色んな事が出来てしまうから妙にカッチリ・キッチリしている音楽が多い」
「音楽は揺れたりねじれたりしているのが良い感じになる事も多いという事を見て欲しい」



・メディアではレコーディング風景を見れる特別なライブという捉え方が多いようですが
私はこの企画が音楽業界人に対しての大きな挑戦状、メッセージだと捉えました。
客席に音楽系学校の学生用の席を設けたりしているあたりかなり本気というか危機感のような気持ちを感じました。


民生さんの言う"デジタルで色んな事が出来る"という事の意味は
録音した後に編集や加工でリズムや音程も自由に出来る
皆やってるだろ?

という事

つまり 人為的に加工された演奏がCDの音楽の大半を占めている という事なのです。


"音楽はねじれたりしても良い"という事の意味は
人間が演奏するから意味がある 楽器を演奏するという事はそういう所に面白さがある
という事だと思います。


もちろん知名度と実力があって成立する企画ではあるのは言うまでもありませんが
「レコーディングは別物」と出来もしない演奏を編集で作ったり
あたかも音程良く歌ったかの様にピッチ加工する事にどの位意味があるのか?価値があるのか?
そういったメッセージが強く込められた企画だと思いました。


これから音楽業界に入ってくる若者、ミュージシャン、アーティスト。
私も含めてもういちど音楽とは何かを自分に問いかけてみるきっかけになれば良いと思いました。


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1 件のコメント :

  1.  初めまして。自家製音源の作成にあたってこちらのブログには勝手に、そして大変お世話になっております。
    奥田民生:良い感じになる事も多い
     「事も多い」と言うあたりがうれしいですね。私が(素人)バンドマンであるが故か、「生演奏でなくちゃダメだ」という向きの意見をよく聞くもので。
     「レコーディングは別物」を知った上で、加工品(Record)、未加工品(Live)の両者に理由を認め、それを正当に評価できる、というのがほど良い立ち位置かな、と考えます。あくまで私のような素人バンド界隈での話ですが。長文失礼でした。

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